霜月(そうげつ)の会 曲目解説
曲目解説
2022年 11月13日(日)
於 料亭滝川 大広間
・五十鈴川 宮城道雄作曲
箏独奏新谷幸子
伊勢神宮の神楽殿からのご所望に
て作曲されたものです。
玉砂利の上を歩く人々の足音。
樹齢何百年ともしれぬ、大樹の間
で鳴く鳥の声。
庭を掃き清める箒の音。
五十鈴川の清らかな流れの音。
神楽の音楽、等々。
神域の神々しい雰囲気を感じ取っ
たという、13年前に訪れた伊勢神
宮の印象をもとに作曲されたもの
といわれております。
心して弾かせていただきます。
・六段の調 八橋検校作曲
箏 鈴木藤花
尺八山戸朋盟
六段の前に六段なく、六段の後に
六段なし、といわれている、名実
ともに名曲中の名曲です。
この度は、小学三年生と尺八さん
との演奏です。
難しさを分かってきての熟練者の
演奏も味のあるものですが、素直
で新鮮な演奏もよきものです。
どうぞ、お楽しみくださいませ。
・春の姿 衛藤公雄作曲
箏独奏鈴木万久美
一言で申しますと、美しい旋律の
曲です。
昨今は、第二箏や尺八や十七弦箏
などとの合奏譜もでており、それ
はそれで、表現の妙がありますが
。
やはり、春の姿は原点の独奏曲か
と。 伸びやかな音です。
どうぞ、お楽しみくださいませ。
・みだれ 八橋検校作曲
箏 上山美樹
尺八山戸朋盟
宮城道雄師曰く「段物とは、一段
大間五十二拍子より成りて一体を
保ち、段を重ねる毎に複雑となる
ものなれども、此みだれは、段又
は、拍数の制限なく、楽曲の自由
を示めせり、これ作者八橋検校の
力にして、楽曲は総て窮屈なるも
のにあらずして、活躍自在なる事
を現はしたるものと知るべし、さ
れば、段の区切りなく、拍数に制
限なし、故にこれを「みだれ」と
は云ふなり。
尚又、輪舌は、林雪と書き、林の
中に雪深く降り積もりたる風情を
作曲したるものとの説もあり。
将来、有望な新人さんの箏と尺八
さんの合奏によるみだれ、
どうぞ、お楽しみくださいませ。
・ながらの春 菊岡検校作曲
八重崎検校箏手付
箏独奏 新谷幸子
近江(滋賀県)の琵琶湖には、い
はゆる近江八景といわれる景勝が
あります。
春うららかの一日、この地にある
長良山あたりのさくら狩りの叙景
詩です。
春の情緒が、豊かに涌き出ており
、「名残りを惜しむ」からの後唄
部分が、特に素晴らしいです。
どうぞ、お楽しみくださいませ。
・新娘道成寺 石川勾当作曲
(不詳との説もあり
箏 新谷幸子
尺八山戸朋盟
京風地唄の華やかで艶やかで、かつ、京風の渋味にあふれている名作中の名作です。
どうぞ、お楽しみくださいませ。
参考文献
松沢冬秀著 箏曲歌詞解明
吉川英史 上参郷祐康著
宮城道雄解説全書
邦楽社版 宮城道雄著生田流箏
曲楽譜
皆さまのご来場をお待ち申しあげております。
生田流箏曲新箏会
主宰 新谷幸子
<お箏(お琴)教室 横浜・横須賀・東京>
by kotocoral
| 2022-10-19 08:55
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箏(琴)を通して心にうつる様々な出来事を記したブログです。多くの方に箏(琴)の素晴らしさを知っていただき、共に学び、楽しんでまいりたいと思います。 生田流箏曲 新箏会 主宰 新谷幸子
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